ポニポニピープル Dialogue 001 竹本直樹 (5/6)

ICTは"楽しい"から入っていきたい
〜VRを活用した地域とつながるプロジェクト〜

鶴岡章吾 以前、VRの事業を見学しました。この事業には、いつから関わっていますか?

竹本直樹 昨年からです。気がついたときには、もう巻き込まれていました。「にんげんフェスティバル」の後に、またすぐに登嶋さんが来られると話に聞いていましたが、早くも1月にはVRの事業が始まっていて、「もちろんくるよね」と、断るに断れませんでした。

鶴岡章吾 VRの活用として、面白い取り組みです。

竹本直樹 数年前から、介護業界では人手不足が明らかで、ICTの活用が注目されています。「人は、人が抱きかかえるものだ」という声がいまだに大きいですが、これを変えないと腰痛でこの業界にいられなくなる人もたくさん出てくると思います。私は、第二種衛生管理者という資格を持っていて、職場環境の改善を図る役割を担っています。この業務にあたって、ICTの活用が必要だと感じています。コロナ禍では、感染症により非接触が要求されたので、ICTの活用が一気に加速しましたが、自発的ではなく、強制されたものでした。共感ではなく強制なのでは、発展性がありません。VRはやってみると、楽しいものです。「この楽しいVRの使い方を自分たちで考えてみない?」このように問いを立て、活動につなげることができれば、面白いと思いました。それから、私たちの業務に取り入れるにあたっては、「ICTやITは楽しいね」という観点から、活用の方向を模索しています。

鶴岡章吾 楽しさや興味がないと、単なる作業ですね。

竹本直樹 それを扱う職員も提供される入所者も人です。ICTという物を介してるだけです。物を介することで、負担が減りますが、これをわかった上で使わないと危険なのです。飲酒運転の車と同様に、使い方を間違えて凶器にしてしまいたくはありません。楽しさから関わりを持つことで、こうしたことを学べるとよいと思います。

鶴岡章吾 VR事業は、2クール目の途中だと思います。今はどのような段階ですか?

竹本直樹 1クール目は、どちらかというと私も参加者側で、まず楽しむことに焦点がありました。2クール目は、登嶋さんの研究テーマと大牟田の課題と私のやりたいことがマッチする主題を探しています。大牟田市のミッションである、コミュニティとしてのICTの活用にどのように落としこむか、もう少しブラッシュアップする必要があります。ですが、これもやはり継続することで、達成できます。大変なミッションですが、担当の方には継続できるように頑張ってほしいと思っています。

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