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にんげんフェスティバル 2022
開催概要

にんげんのかたち
The form of Ningen

にんげん。どんなかたちが思い浮かぶでしょう?生命が「分子のよどみ」と言われるように、にんげんのかたちもまた、周囲との様々な関わり合い・せめぎ合いの中でダイナミックに成り立っています。とりわけ日本語の「人間(にんげん)」は、サンスクリット語の「世の中/世間」に由来するらしく、そこには屹立した個人でなく、相互性に人を見出す文化が息づいています。今日私たちが生きているのは、自然と文明の関係が問われ、テクノロジーが進展し、メディア環境を含めた社会がグローバルな規模で大きく変化する過渡期。にんげんフェスは、様々な相互作用で変わりつつある「にんげんのかたち」を、ダイナミックに問いかける場です。

にんげんと社会、その向こう側
Ningen and Society and Beyond

にんげんのかたちに大きな影響を与えている社会は、今日では巨大かつ複雑で、あたかもひとりでに成立したように見えるかもしれません。でも社会は、他ならぬ私たちが、自然との関係のなかで作ってきたもの。そのしくみの成り立ちも、ある時点での誰かによる恣意的で偶然的なもので、それゆえに変わりうるものでしょう。にんげんフェスでは有識者たちとの対話を通して、人と社会、それらを取り巻く自然やメディア、世界との関係を独自に問いかけながら、「にんげんのかたち」を捉え直すヒントや、「社会のかたち」を自分たちで変えていける実感を、みなさんと一緒に探っていきます。

複合的感覚、具体性の世界
Complex senses, a world of concreteness

こうした実感では、視覚のみならず五感をフル活用できる体験も大切です。人は文字を持つはるか以前から、様々な表現を駆使して植物や動物と神話的な関係を培っていました。そして今日のデジタルメディアは、言語中心のアナログメディアとは異なる原理で世界と関わっています。にんげんフェスでは、五感の複合的な感覚に訴えるアートやテクノロジーを通して、視覚中心の認知傾向にある今日の私たちが見失いがちな具体性の世界を体験し、にんげんの感覚を取り戻す機会を、私たちのまちに生み出したいと思います。

近代社会システムの縁
The Edge of Modern Social Systems

こうした問いと体験の場となるのは福岡県大牟田市です。20世紀に炭鉱で栄えた大牟田の町のかたちは、自然から石炭を切り出し資源活用することに合理化された近代都市の原型のようです。その大牟田は近代化の恩恵を受けると同時に老いや病いと向き合ってきました。人と環境において病いを捉える見方からすると、老いや病いを巡る諸問題は近代的な人間観の浸透した社会が生み出したもので、にんげんや社会のかたちを鋭く問いかけています。

にんげんのはじまり
the beginning of Ningen

人間中心の近代社会システムの縮図である大牟田では、その臨界点が露わになっています。でもこうした近代社会の裂け目の感覚や人間観への違和感にこそ、これからのビジョンが煌めいています。そこでは「人間Human」が終わり、「にんげんNingen」がはじまっているのかもしれません。その面白さに驚き、ときに戸惑って翻弄され、あるいは期待に胸を躍らせながら、それぞれに「にんげんのかたち」を感じたり、思い出したり、予感したりする。みなさんも、まもなく。

にんげんフェスティバル 2022
IdentitieS 〜わたしの行方

会期 2022年12月2日(金) 12月3日(土) 12月4日(日)
会場 UZUUZU MINE うずうずマイン (大牟田市不知火町1-2-1)
aurea(旧大牟田商工会議所) (大牟田市有明町1-1-22)
大牟田駅東口・西口ロータリー ほか
主催 一般社団法人大牟田未来共創センター
共催 株式会社地域創生Coデザイン研究所
大牟田ビンテージのまち株式会社 (フードマーケットプロデュース)
後援 大牟田市
制作 クリエイティブディレクション 菊地玄摩 (UNIBA INC.)
デザイン 鶴岡章吾 (tool_design)
映像制作/撮影 岩倉宗一郎 (+I DESIGN)
設計監理 大庭早子 (大庭早子建築設計事務所)
施工 坂本篤史 (株式会社三協化研)
照明 種子島ゆり (Yu light)
植栽 浅田英司 (Ordinary+Scape)